小さな空間のなかで形づくられる造形の芸術。
篆書と構図から石の石目、刃の線まで、篆刻は小さな面のなかに豊かな視覚のリズムを築きます。
紙の上で印面の文字とリズムを形づくります。
図案を反転して石に写し、それぞれの刻みの向きを定めます。
押し込む刻みと断ち切る刻みを使い分け、一本一本の線に勢いと稜線を与えます。
完成した押印で、余白と朱と白の均衡を読み取ります。
「小さな四角のなかに、一つの世界がかたちづくられる。」
印章の面は小さいながら、その情感は広がりをもちます。
2026.09.30
余正は、線質、刀筆関係、枠の処理論、篆刻線の美について論じ、漢印の伝統を継承しつつも革新を追求し、刀と筆の融合を目指す。